認知症や障がいのある家族の財産、どう備える?
ご本人が認知症や障がいを抱えている場合、財産の管理や将来の手続きについて、家族がどこまで関われるのか分からず不安に感じることがあります。判断能力に不安がある状態では、できることとできないことの境界も曖昧に見えがちです。今回は、そうした状況にある家族が生前にできる備えについて考えます。
判断能力が低下すると、財産管理が難しくなることがある
認知症などにより判断能力が低下すると、預貯金の管理や不動産の売却といった手続きが、これまでのようには進められなくなることがあります。契約や手続きには本人の意思確認が必要とされる場面が多く、ご本人の意思をどう確認し、記録しておくかが課題になります。
総務省の調査によると、高齢者のいる世帯のうち高齢単身世帯は32.1%にのぼるとされています(令和5年住宅・土地統計調査)。一人暮らしのご高齢の家族がいる場合、判断能力の変化に周囲が気づきにくいという事情もあります。日頃から本人の状態を見守り、変化があれば早めに把握しておくことが大切になります。
元気なうちに、財産の状況を家族と共有しておく
判断能力がしっかりしているうちであれば、財産の状況を家族と共有したり、将来に備えた仕組みを検討したりする余地が広がります。預貯金や不動産、保険といった財産の一覧を整理しておくことは、ご本人にとっても家族にとっても、後の見通しを立てやすくする助けになります。
将来的に判断能力が低下した場合に備える制度や仕組みはいくつか存在し、財産の管理方法や本人の意思の反映のしかたにはそれぞれ違いがあります。どの仕組みが合うかは、家族構成や財産の内容、ご本人の意向によって変わってくるため、早い段階で専門家に相談しながら検討することが望ましいといえます。
障がいのあるご家族がいる場合も、早めの整理が助けになる
障がいのあるご家族がいる場合も、考え方は似ています。ご本人が将来にわたって安心して暮らせるよう、財産の管理方法や、支援してくれる人・機関との関わり方を、早いうちから整理しておくことが助けになります。とくに、ご家族が高齢になってきた場合には、誰がどのように支援を続けていくかを合わせて考えておく必要が出てきます。
愛媛県内でも高齢化は進んでおり、高齢者のいる世帯は27万5,900世帯にのぼるとされています(令和5年住宅・土地統計調査結果の概要)。親も本人も高齢になっていく中で、支援の担い手をどう確保するかは、多くのご家庭に共通する課題になりつつあります。
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参考資料
- 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査 確報集計 表8-1(2023年10月1日)
- 愛媛県企画統計課「令和5年住宅・土地統計調査結果の概要」表7(2023年10月1日)
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